今年も、楽器街「御茶ノ水」をとびきりホットにもりあげる「シモクラ・ドリームフェア2008」が始まりました。
4月26日から始まり、5月3日からはこのフェアでしか体験できないクリニックやコンサートが本格始動!
ここでは、明治大学リバティホールと、日本大学カザルスホールで行われたそれらの模様を、速報版でお知らせしましょう!

高嶋ちさ子
12人のヴァイオリニスト

イベントレポート



フジテレビの軽部真一氏とのコラボ企画「めざましクラシック」で新境地を開拓した高嶋ちさ子さん。ヴァイオリニストだけではなく、ラジオのパーソナリティや著作(PHP選書「ヴァイオリニストの音楽案内 クラシック名曲50選」幻冬舎「知識ゼロからのクラシック入門」)など、その活動範囲を飛躍的に拡大し続ける彼女の、最新プロジェクトが「12人のヴァイオリニスト」という企画。文字通り、ヴァイオリニストが12人うちそろって古今東西の名曲をひきまくる、という展開ですが、ただ単にヴァイオリニストを集める、だけじゃなくて、「腕がよくて見た目もナイスで、おしゃべりもイケてる」ヴァイオリニストを集めよう、という高嶋「座長」のキーコンセプトが、実にいい線いっているのです。
本来、演奏に際してダイナミックな動きをともなうヴァイオリンの演奏スタイルを見事に生かし、12人というクォンティティ(量)を演出のなかでうまく生かしているから、いわゆる「通俗名曲」がならんでいるプログラムが、すっかり斬新なテイストの「ショー」に大変身。アンコールでは1/16サイズの最小の分数ヴァイオリンから普通のサイズまでずらりと並べて聴かせたり、「きらきら星」をさまざまなアレンジで楽しませたり…まさに「ドリームコンサート」の名にふさわしい展開でした。
結婚・出産を経て、さらに「話芸」に磨きがかかった感のある「ちさ子節」の毒気とシズル感は抜群。しかも12人の誰もが確かな腕をもっていて、しかも明確なプロ志向があるために、大学オケの宴会レベルに陥ることなく、「芸」が「芸」として見事に成立しているのです…などと書くと、「あれ?音楽じゃなくて演芸ショーなの?」などと誤解を受けるかもしれませんが、「音楽」だって立派な「ショー(芸能)」の一分野です。こういったエンターテインメント性にとんだスタイルは半端な「洒落」にとどめず、もっと徹底研究されてしかるべき、と思いました。この高嶋ちさ子さんの試みは、たとえば管楽器と打楽器だけでひとつの素晴らしいショーをつくりあげた、あの「ブラスト」に匹敵するグループに成長するかも…。彼女たちに目をつけたシモクラとヤマハの「慧眼」ぶりには、頭が下がりました。

文=榎本孝一郎(ブラストライブ編集長)


会場ではCDや楽譜集などの即売会も大人気


楽器の試奏コーナーには年齢を越えたファンが集結
   



 
高嶋ちさ子 プロフィール

東京都出身。6歳からヴァイオリンを始め、これまでに徳永二男、江藤俊哉、ショーコ・アキ・アールの各氏に師事。桐朋学園女子高等学校音楽科、同大学を経て、1991年イェール大学音楽学部大学院に奨学生として入学。ノーフォーク音楽祭、サラソタ音楽祭、バンフ音楽祭、PMF等に奨学生として参加。 同大学院修士課程アーティスト・ディプロマコースを卒業。1994年マイケル・ティルソン・トーマス率いるマイアミのオーケストラ、ニュー・ワールド・シンフォニー(NWS)に入団。南米、イスラエル、モナコなどのツアーに参加。1996年同オーケストラのメンバーとジャズグループを結成、マイアミでの演奏は地元の新聞、ラジオでも取り上げられ好評を博す。1997年NWSコンチェルトコンペティションに入賞し、オーケストラと共演をする。一方、日本では1995年5月にCDデビュー。1997年3月本拠地を日本に移し、音楽活動を始める。 これまでにフジテレビの軽部真一アナウンサーとの共同プロデュースによるシリーズコンサート「ギンザめざましクラシックス」(97年9月から開催、05年秋通算100公演突破)や、コンポーザーピアニスト加羽沢美濃と組んだ「CHISA&MINOコンサート」、そしてチェロを加えたトリオ編成など多様な演奏形態をとりながらも、あくまでもアコースティックな音色にこだわり、年間100本以上という異例なまでの数のコンサート・イベントを開催。全国各地で数多くの観客を集め新たなクラシックファンを獲得している。 CDリリースにおいては、先の「めざましクラシックス」、「CHISA&MINO」の他、チェコのオーケストラとの共演、バンド編成による録音を行うなど、常にクラシック音楽、ヴァイオリンの音色の可能性を追求している。また、レコーディング、コンサートでも、ジャンルを問わず数々のアーティストと共演し、音楽の幅を拡げている。また、演奏活動を中心としながらも、テレビ番組での司会やレポーター、ラジオ番組のDJなど、そのキャラクターは各方面で評価され、活動の場は更に拡がりを見せている。 昨年10月、自身初となる書籍「ヴァイオリニストの音楽案内-クラシック名曲50選」(PHP新書)と「知識ゼロからのクラシック入門」(幻冬舎)を刊行。また11月にはCDデビュー10周年記念アルバム「クラシカル・セレクション」、「クロスオーバー・セレクション」(コロムビアミュージックエンタテインメント)を2枚同時にリリース。 2006年にはベルリン・フィル・ヴァイオリンアンサンブルとの共演の他、新プロジェクト「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」を立ち上げるなど、さらなる飛躍が期待されている。

愛用器:ストラディバリウス1736年製(愛称:ルーシー)

5/3(土曜) 明治大学アカデミーコモン内アカデミーホール
開場:15:00
開演:15:30

ドリームフェア2008イベントレポート