中川英二郎による
Jazz奏法公開クリニック&ミニコンサート
 入場無料!!

5/5(土曜) 明治大学リバティホール
開場:12:30
開演:13:00

ジャズ奏法公開クリニック  (誰にでもできるアドリブ初歩の初歩)

中川英二郎

1975年東京生まれ。祖父がヴァイオリン奏者でNHK交響楽団の前身、新交響楽団に在団。父はトランペット奏者の中川喜弘。伯父はクラリネット奏者の中川武、トロンボーン奏者の中川敦嗣。

3歳からピアノを始め、5歳半ばでトロンボーンを吹き始める。12歳の時、初の渡米を経験し、ワイルド・ビル・デビソン(Tp)と共演。増田力也の「ダウン・アンダーズ」でレコードデビュー。15歳で東京芸大付属高校に入学、学業並びにライブ活動はもちろん、スタジオの仕事に着手。この年、故)松本英彦(Ts)とサマー・ジャズ・フェスティバルで競演。16歳でバークリー音楽大学夏期セミナーに特別招待される。同年、初リーダー作「中川英二郎&FUNK’55」をニューヨークで録音。18歳の時、リーダー第2作「ベイブ」を録音、「スペシャル・ナイト・フォー“ディンゴ”」に参加。この頃から、トロンボニストとして、映画、TVドラマ、アーティストのサポートなど、ジャンルを問わず数多くの録音に参加、今では一番忙しいスタジオミュージシャンとして活躍。現在テレビより聞こえてくるトロンボーンの音の約7割が中川英二郎のもの。一方、作・編曲家としてもこの時期から活動し始める。

96年より東京佼正ウィンドオーケストラのゲスト・プレイヤーとしてCD録音に参加する他、数多くのウィンドオーケストラのソロ・プレイヤーとしてステージに立つ。読売日本交響楽団との協演ではダヴィッドのトロンボーン・コンチェルティーノを演奏し、堂々クラシック界のデビューを果たす。同模様は日本テレビ「深夜の音楽会」で放映された。97年5月クラシック/ジャズプレーヤーでお馴染みのトロンボーン奏者、アラン・トゥルーデル氏と競演。クラシックの二重奏、ジャズのデュエット等、日本に“中川英二郎”有りと大きくアピールした。同年リーダー第3作「ピース」をジャズ界の巨匠ブレッカー・ブラザーズと録音。2001年拠点をニューヨークに移し、世界を視野に入れた活動を開始。文藝春秋2月号「この100人に投資せよ」芸術部門に選ばれる。

2002年アメリカのトップ・プレイヤー、ジム・ピューとトロンボーン・デュオ「E’nJ」(イーエンジェー)を結成。ファースト・ライブをブルーノートNYで行い、翌年にはCD「LEGEND AND LION」でアメリカデビュー。これまで同ユニットで3枚のCDをリリースし、06年には日本全国7ヶ所でツアーを実施した。また03年にバンド「Beat Detectives」、04年にカルテット「Slide Style」をそれぞれ結成。05年国際ジャズ教育者協会大会、国際トロンボーンフェスティバルにおいて演奏を披露。06年金管八重奏団「侍Brass」を結成、東京オペラシティ コンサートホールで華々しいデビューを飾り、これまで2枚のCDをリリース。07年日本人として初めて、“トニー賞2007”にステージバンドメンバーとして出演。また世界屈指のジャズ・トロンボーン奏者たちが集結する「Super Trombone」のレコーディングに参加。12月にはリーダー第4作「E」を発表し、小曽根真氏とのデュオで全国6都市のコンサートを行った。また本年4月からスタートするNHK連続テレビ小説『瞳』のテーマ音楽を演奏する。

中川英二郎オフィシャルWEBサイト http://www.eijiro.net/

世界的ジャズピアニスト、小曽根真氏とのコラボレーションによる新譜「E」で世界中のトロンボーン愛好家をあっといわせた中川英二郎氏。5歳のころからジャズトランペット奏者であったご父君(中川喜弘氏)のもとで英才教育をうけた英二郎氏のクリニックは、超絶技巧を誇る氏の演奏活動からはちょっと意外?な「アドリブ初歩の初歩」。世界的名手が語る「初歩」とは…集まった「楽器族」の多くが興味津々で臨んだこのクリニックでは、何回も「楽器族」たちは「のけぞり」ました。意表をつかれまくった…というわけです。最初から「トニック」「ドミナント」「サブドミナント」を知っているか?という英二郎氏。いきなり飛び出す「カタカナ言葉」に、「そんな言葉知らないよ…」と、やや「引き」気味の一同。ところが、童謡「ちょうちょ」を題材に「トニック」が「一の和音」、つまりドミソであり、「ドミナント」が「五の和音」つまり「ソシレ」であって、要するにドレミファソラシ(ド)、というのは「1234567(8=1)」である、ということをわかりやすくピアノを弾きながら解説したあたりから会場はヒートアップ。そして、ジャズ(ブルース)では、特に「7」つまり、「シの♭」のイメージを体で覚えこむのが第一のポイント…というあたりの説明で一気に全員納得。「7(セヴンス)」は、ひっくりかえると「1」つまり「ド」の音とは一音違いで、「ぶつかる」感覚がありますよね。その「ぶつかる」感覚が「快感」になることが、まず「ジャズのアドリブ」をかっこよく吹くための「第一歩」なのだ、というわけです。そうか、コードネーム(B♭7、とか、E♭7とか書かれた記号)を見たら、そのコードネームが示す「基音」から数えて「7つめ」の音をとりあえず吹いてみればいいわけか…と、意外に身近な「ジャズへの入り口」に、一同感動。
  題材にしたのは、著名なマイナスワン練習本として有名な「ジェイミー・エイバーソルド」のもののなかから、シンプルなB♭(実音)のブルース。しかし、あらかじめ書かれた「メロディ」はまったく無視。それぞれのコードネームごとに「吹いていい音」を黒く塗りつぶした楽譜(写真参照。もっと鮮明なものは下倉楽器のサイトからダウンロードできます)を素材に、まず「7」の音だけで被験者にソロを吹かせました。実験台になったのは、武蔵野ジュニアジャズアンサンブルの小川駿君。もちろん「7」の音だけでは、なかなかサマにはなりません。しかし、そこから順に「7&5」(つまりシ♭とソ)、「7&5&3」(前者+ミ)、あるいは「7&3&5&1」(前者+ド)など、徐々に音を増やしていくと…なんと、いかにもブルージーなソロらしくなっていくではありませんか!
  やたらと音数をたくさん吹くのがアドリブ…ではなく、ひとつひとつの音を大事に吹くのがアドリブの醍醐味なのだ、ということを、文字通り「体感」させてくれた、すばらしいクリニックでした。

 続くミニライブは、無伴奏によるブルース演奏と、英二郎氏のオリジナル楽曲「スクランブル」。後者は、音源に使ったウィンドウズメディアプレイヤーのヴィジュアルも期せずして効果的な「演出」となり、たったひとりの、しかし大迫力のライブとなったのです。

文章=榎本孝一郎(雑誌:ブラストライブ編集長)

     
武蔵野ジュニアジャズアンサンブルの小川駿君
レッスン模様。
同じくレッスン模様です→
←たった一人ながら迫力の演奏を披露!
     

 

ドリームフェア2008イベントレポート